つまり、つわり①
旦那に買い物を頼むときどうすれば
楽しいマタニティ生活。つらいつわりプライスレス。
そんな楽しいなんて言ってられるのも、旦那さんのささえあってこそ。
正直台所に立つことすら苦行の時期は旦那さんに買い物を頼むこともしばしば。
私もわりと亭主関白気味な旦那に諭吉を渡し買い物を頼んでみた。
【お使い。第一回】
それとなくどういうものが食べられるか伝えたうえで以下旦那が買ってきたもの。
●春雨サラダ、豚汁、恵方巻(この日は節分)、バナナ、出汁巻き卵
存外に悪くないチョイスだった。
とっぴおしも無いものが出てくるかと思いきや、春雨サラダはのど越しがいいし、恵方巻も酢飯だし、バナナはつわりに効果的なビタミンB6が豊富で、出汁巻き卵は可もなく不可もなく、
全体的ににおいがきつくないチョイスなのが好印象である。
なにより意外だったのが、肉がダメなのに豚汁が意外と飲めた!むしろ普段の1,5倍増しで旨く感じた。
中の具材は食べられなかったが、さすが夏バテに効く食材の汁と言ったところか…。
ほとんど食べられなかったが、旦那の気遣いありがたく、その日はよく眠れたのを覚えている。
【お使い。第2回】
前回好成績だったので信頼し、二回目のお使い。
●からあげ、餃子、炒め物
おいおい私を殺す気かよwww
旦那には悪いが、そっと食卓を去った。
匂いづわりなるものがどれほど生理的に耐えがたいアトモスフィアを作るかご存知であろうか。
寝室の閉めたふすまの隙間から餃子のにおいがこぼれ、軽くえづくがそれはまだ地獄の序章である。
悪魔は寝静まったころにやってくる。
早めに就寝した旦那の口からはニンニクのにおいがあふれ。餃子君が顔を出す。
あの~僕たちここに住んでいいですか!?
え。だめです
わぁいやったー!!
静かな夜に煮詰められた瘴気。
旦那が口を開けるたびに毛布を口にかけ、自分も布団に顔をうずめるが、それでも匂う。
餃子の王国はすでに建国されつつある。
換気をしても匂う上にめっちゃ寒い。当時エアコンも気分が悪くなる原因だったので消していた。
しかし換気をやめれば餃子濃度は上がる。
午前4時。逃げ場のない匂いに私は子供のようにわんわん泣いた。
こんなことになって誰が悪いのか。誰も悪くない。餃子ですら悪くない。
むしろもともと餃子は大好き。
だからとても悲しかった。
旦那をたたき起こして、頼むから歯磨きと何かしらの対策を打ってほしいと懇願し、歯を磨いている間に部屋中にファブリーズをまいた。
ファブリーズもだいぶん匂いがきつく感じるがまだましだった。
旦那にはブレスケアもしてもらったおかげで、餃子ランドは没落してゆき、市民権を失った餃子たちがたまに顔を出すぐらいになったのでその日はとりあえず眠ることができたのである。
・思った以上に伝わらないし、忘れてる
何故このようなことが起こったか、答えは簡単。
事前にそれとなく伝えたか否か。
一回目うまくできたから次もできて当然だと思い込んだ報いである。
3回目からはやたら多く買ってくる以外はお買い物も上手になったので里帰りまでに何とかできるようにしたい。
なお現在、妊娠18週。この時のトラウマで餃子が食えずにいる。